217の似顔絵
実家で飼っている保護犬217(にぃな)でサンプル制作をしました。
元の写真
ちょっと垂れ目で上品な佇まいの217嬢。畑の中を彷徨っているところをボランティアさんに保護されて譲渡会経由で我が家にやってきました。
穏やかな性格ですが柴犬系の雑種らしく、頑固な面もあり散歩中に歩くことを拒否して座り込んだらもぅテコでも動きません。なので、抱っこして帰ることもしばしば。
普段は静かでおっとりしているようですが、空き地で猛ダッシュをする姿は獣(けもの)そのものです。
でも、波打ち際へ連れて行くと腰砕けになり動けなくなる可愛いビビリです。しかし、どうしてそんなに海が嫌いなんでしょう?一度訊いてみたいです。

制作工程

まず写真から大まかな当たりを鉛筆でトレースして下絵を作ります。
描き始めるのは光が当たっている明るい部分から。
白の色鉛筆で明るい部分を大まかに描き始めますが、軽くホワイトを描くだけで全体の印象が見えてきます。
陰影だけを追うのではなく、毛並みや骨格や筋肉などを見るようにして進めていきます。
細部を追い込みすぎないように鉛筆のタッチを活かしながら描きます。

右目から描き始めます。
目を描くと急に生き生きしてきますね。
全体のイメージは出来ているのですが、どこまで描き進めるか、どこで止めるのかを毎回悩みます。
描きすぎると野暮ったくなるので、ぎりぎりのところで鉛筆を置かなければならないのですが、これが意外に難しいのです。
色鉛筆なのですが油成分が強いために、軽く描いても色鉛筆専用の消しゴムでも消えません。
後戻り出来ないので仕上げ段階では悩みながらちょっとずつ線を重ねていきます。

目鼻を整えると立体感も出てきます。しかし、まだまだ描き込んでいきます。
217さんのような白い子を描くときは、ひたすら”ぬりぬり”と塗り重ねて陰影を追っていきます。
なのであっという間に白色鉛筆がちびていきます。

どれぐらい”ぬりぬり”した事でしょう?
グレーの紙の中から立体的な217さんが浮かんできました。
ここまで来ると完成は目の前です。
完成した作品

陰影調整をして完成です。
近くで見ると毛並みが描かれていないけれど、少し離れてみると毛並みが見えてくる描き方です。
新しい額装の試み

いつもと違うフレームで額装するテストのためのサンプル画として描きました。
白色のマット紙がないのでよりコンパクトな作品に仕上がっていて軽いです。
大きさは横211×縦263mm。裏に折り畳みのスタンド(脚)が付いているので、壁掛けと自立の両方で飾ることが出来ます。

オークの無垢との相性もバッチリのフレームの色合いと質感。

竹製の棚に置いてもこのフレームの相性はいいですね。
おっと、肝心の作品との相性も良いです。
本棚やリビングのチェストの上などに飾るのにぴったりのサイズ感です。
サンプル制作を検討して今後の作品アイテムに追加出来るよう進めます。
このサイズでご希望の方はお問い合わせください。