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無彩色の深み

展示作品の前でお客様に良くご質問いただくのは、

「色数は何色ですか?」と言うご質問です。

灰色の紙に、白、灰色、黒の3色で描いていますとお伝えすると、もっとたくさんの色を重ねて灰色に見せているのかと思いましたと仰います。

もし、この無彩色の作品に多くの色彩をお感じになられたのであれば、あなたは色彩感覚が鋭く、生き物への慈愛が深く、豊かな感性をお持ちの方なのだと思います。

無彩色といっても灰色のトーンの中には様々な色素が隠れています。

光線のなかに含まれるどの色が反射する(見える)かは、室温や湿度、周りの環境により変化しますし、ご覧になられている方の体調や感情にも大きく左右されます。また、経験や知識や記憶、宗教観なども大きく影響します。

一緒にお住まいのペットや過去に時間を共にしたペットの色味や毛並みが投影されて、無彩色の中に色を再現させることもあるようです。

全く不思議な話ですが、人の五感はそう言う物だそうです。

無彩色の深さよりも、人の感覚の深さに毎回驚かされます。

2021-01-20 | Posted in ブログ